英語リスニング力向上の秘訣:発音練習の関係性と効果的な方法

英会話
この記事は約9分で読めます。
悩んでいる人
悩んでいる人

発音学習すればリスニングは上達する?

英語のリスニングが苦手でどうすればいいかわからない。

こんな悩みにお答えします。

この記事に辿り着いたあなたはリスニングに苦手意識を感じていることでしょう。

そのように思う大きな理由の一つが、「自分の知っている英語」と「実際に話されている英語の音」に違いがあるからではないでしょうか。

今回は「実際に話されている英語」が日本語の音の構造とかなり異なっていることを解説し、英語の音の構造さえ理解することができれば、リスニング能力が向上する理由を解説していこうと思います。

<本記事のポイント>
①発音記号を知れば世界が変わる
②音の違いがリスニングを難しくする
③発音学習マニアになってはいけない

発音学習でリスニング力は向上する

結論、発音学習でリスニング能力を上げることができます。

逆に発音学習をおろそかにしたまま、リスニングの勉強やスピーキングを行なっても、英語力が上がらないばかりか、時間の無駄にすらなる可能性があります。

ではなぜ発音学習は必要不可欠なのでしょうか?

音素レベルで理解すると単語を聞き分けられるようになる

私たちの話す日本語と英語の音の構造は大きく異なっています。

そのため、英語の音に違和感を持ち、その音が単語の意味の理解に結びつかない場合がしばしばあるのです。

これは英語ネイティブではない私たちからしたら、仕方のないことだと思います。

というのも、ネイティブのように幼い時から何回も同じ音を聞き、慣れていれば聞き取れて理解につながりますが、耳慣れない音は理解に結びつかないからです。

日本人は[l]と[r]の区別がつかないことが多いとされていますが、日本語には[l]と[r]を区別する音体系を持たないので、当然聞き取れないわけです。

逆に考えると、現在区別ができない音=音素」を区別できるようになれば、リスニングができるようになるのです。

音素が聞き分けられるようになると、単語が聞き分けられるようになり、単語が聞き分けられるようになると、最終的には文章が聞こえるようになるのです。

リスニングを苦手としている人は、音素の学習をすっ飛ばしてしまっていることが往々にしてあるので、まずは音素から学習しましょう。

音素の種類については後ほど紹介しますが、大切なのは単語を正しい発音で言えることができて、初めて文章を聞ける・話せるようになるということです。

つまり音素を知ることは文法を学習するのと同じくらい重要なことなのです。

発音学習がリスニング力向上に効果的なのは確実

では本当に発音学習をすればリスニング力は上がるのでしょうか?

私の意見だけだと疑う方も多いと思いますので、他の人たちのリスニングと発音の関係についての考えを紹介します。

以上のことからも、発音を意識した学習がいかに重要かが分かりますよね。

簡単にポイントをまとめると、

・英語力0でも発音から学習すべきである
・「スクリプト読んだら理解できるけど聞き取れない」は発音ができていない
・自分が発音できない音は聞き取れるわけがない

筆者
筆者

次は学習を進めていく上で、意識した方がいいことを解説するよ

発音学習を進めるポイント

では、あなたが学習するべき音素の種類はどの程度あるのでしょうか。

厳密にはもう少し数は多いのですが、発音学習において使う音素は以下の通りになります。

かなり量があって驚いたかと思いますが、この音素を全て理解することが目標です。

筆者
筆者

さらに突っ込んで言えば、「それぞれの音素を理解できる=口の形を表現できる」ことが重要ですよ。

音素の学習は短期間で仕上げる

音素を学習するときに意識して欲しいのは、短時間で一気に仕上げることです。

ご覧の通り、音素の数はかなりあります。

しかし、例えば日本語の「あ」に相当する音5種類を一度に学習することで、それぞれの音の違いを比較して理解することができ、効率的に学ぶことができます。

「1日1つの音素を学習する!」といったようにダラダラとやってしまうのが一番よくないと思います。

終わったときには「初めにやった発音記号を忘れてしまっている」なんてことにもなりかねませんからね。

そのため、発音学習は似ている発音体系の音まとめて学習していくべきです。

発音を体系的に学習していくのがおすすめ

一気に学習するためには、論理的・体系的に学ぶ必要があります。

その際には使う教材を選んでいく必要があります。

もちろん発音について解説しているYouTubeでもいいのですが、個人で学習する場合には音声がついている書籍がおすすめです。

なぜなら、復習が圧倒的にやりやすいからです。

発音練習は筋トレと同じようなものだと思っていて、筋肉と脳をリンクさせて覚える必要があるので、繰り返し学習することが重要になります。

その時にYouTubeだと行ったり来たりするのが煩雑になりますので、書籍の方が学習しやすいと思います。

おすすめの書籍は後ほど紹介するので、ぜひご覧ください。

【注意】音素を学んだだけだと聞き取れない

発音の練習をするときについついやってしまうのが、音素を一通り学んで満足してしまうことです。

確かに、音素を学ぶことで英語独自の音の構造を理解することはできますが、それだけでは英語を聞けるようにはならないのです。

どういうことなのでしょうか?

英語の音はルールに従って変化する

実は英語の音は繋がると変化することが知られています。

例えば、wouldの後にyouが来ると、「ウッドユー」ではなくて、「ウジュ」のように変化します。

これはリンキングという英語特有のルールが発動していることが原因です。

さらに日本人学習者が苦労するのが、音の脱落(リダクション)です。

Whatという場合、実際には「ウァット」ではなく、「ウァッ」と発音されます。これは本来あるはずの最後のtが発音されていないのです。

このように音素の学習だけではわからなかった音の変化が頻繁に起こるのが実際の英会話です。

そのため、リスニング力を上げるためにはこのようなルールを知っておく必要があります。

悩んでいる人
悩んでいる人

でも、音変化のルールを全部覚える自信がないよ…

筆者
筆者

確かにそうだね。本を一冊作れるぐらいの量はあるから、全部学ぼうとすると大変だと思うよ

悩んでいる人
悩んでいる人

何か良い方法はないんですか?

筆者
筆者

“シャドーイング”で学習するのがおすすめだよ。

シャドーイングで英語独特のリズムになれる

ある程度発音できるようになったらシャドーイングを行うことによって、リンキングなどの英語独特のルールやリズムを自然と身につけることができます。

ではシャドーイングとは何か。

シャドーイングとは、

音を聞くとほぼ同時に発声することを言う。遅れは、大きくても0.2秒程度、なるべく遅れないように発する必要がある。リピーティングとの効果の違いは、音声知覚を自動化し、脳内の音声知識データベースを置き換えて行くところにある。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡単に言うと、「聞こえた英語のすぐ後に続いて英語を発音しましょう」ということです。

シャドーイングを続けることによって、学んだ音素などの発音の基礎を実際の英会話に落とし込むことができます。

また、自然とリンキング・リダクション・フラッピングなどのルールが体に染み付いていきます。

初めはめちゃくちゃ疲れると思いますが、続けていれば必ず発音を良くすることができます。

↓シャドーイングで実際に発音が良くなる過程を見てみたい方は、こちらの動画がおすすめ↓

効果的なリスニング勉強法3STEP

筆者
筆者

具体的な学習方法を順番にまとめるよ

STEP1 まずは発音の基礎”音素”を学ぶ

体系的に発音の基礎を学ぶために、音声付きの書籍を活用します。

一番おすすめなのがこちらの『英語耳』という教材です。

私自身もこちらの教材を使って学習した経験があります。
180ページほどの厚さしかないので、途中で挫折することもなく、すらすらと学ぶことができました。

「リンキングなどのルールも一緒に学びたい」という方には『リスニングの鬼100則』という教材がおすすめ。

『英語耳』の倍以上の分量がありますが、「この本さえあれば、他の発音本はいらない!」と言い切れるぐらいの充実ぶりです。

自分の心を鬼にして学びたい方におすすめ。

STEP2 YouTubeなどの動画を使ってシャドーイング

上のどちらか二つの本を使って基礎を学んだあとは、動画を使ったシャドーイング練習に入ります。

シャドーイングにかける学習時間は、1日あたり1時間が理想的です。

<シャドーイングのやり方>

STEP3 身につけた発音で会話してみる

動画を使ったシャドーイングがある程度できるようになったら、自分から英語を話してみることも意識してみてください。

特におすすめの方法が独り言英会話です。

独り言英会話はその名の通り、一人だけで会話の練習ができてしまう最高の学習方法です!

さらにシャドーイングと組み合わせることによって、発音能力・リスニング能力・スピーキング能力の全てを鍛えることができます。

↓独り言英会話の方法はこちらで詳しく解説しています↓
【レベル別】独り言英会話の正しいやり方と注意点

まとめ

・発音学習をすればリスニング力は上がる
・基礎学習は書籍を使う
・シャドーイングで英語特有のルールを身につける

コメント

タイトルとURLをコピーしました